icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術19巻7号

1991年06月発行

文献概要

増刊号 臨床血液検査 II.止血機能検査 2.検査の実際と症例の解釈 2)凝固検査 A.検査法

(1)活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)

著者: 髙宮脩1

所属機関: 1信州大学医療技術短期大学部

ページ範囲:P.187 - P.190

文献購入ページに移動
はじめに
 部分トロンボプラスチン時間(partial thromboplastin time;PTT)は,血友病のスクリーニング検査としてLangdell1)によって考案された.組織トロンボプラスチン(脂質蛋白質)を用いて外因系凝固を測定するプロトロンビン時間(prothrombin time;PT)を完全トロンボプラスチン時間,これに対して組織トロンボプラスチンのクロロホルムやエーテル抽出物(リン脂質:粗製セファリン)を用いて内因系凝固を測定する方法をPTTと称した.その後,Proctor2)らにより,PTTの測定値の安定性を向上させるためにカオリンを加えたカオリン加活性部分トロンボプラスチン時間(KPTT)が開発された.同様の目的でセライトやエラジン酸などの活性化剤を加えたものを含めて,活性化部分トロンボプラスチン時間(activated PTT;APTT)と総称する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?