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文献詳細

雑誌文献

検査と技術19巻7号

1991年06月発行

文献概要

増刊号 臨床血液検査 II.止血機能検査 2.検査の実際と症例の解釈 2)凝固検査 A.検査法

(11)後天性インヒビター b)抗リン脂質抗体—ループスアンチコアグラント,抗カルジオリピン抗体

著者: 滝正志1 山本美保子2

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学小児科 2慶應義塾大学病院中央臨床検査部

ページ範囲:P.241 - P.244

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はじめに
 近年,ループスアンチコアグラント(lupus anticoagulant〔LA〕;循環抗凝血素)や抗カルジオリピン抗体(anticardiolipin antibody;ACA)などの陰性荷電を有するリン脂質(phospholipid)に対する抗体が注目されている.これは,これらの抗リン脂質抗体(antiphospholipid antibody;APA)を有する患者が,血栓症を高頻度に合併するからである.
 APAの検出法として現在3種類の方法がとられている.その一つは,固相化したリン脂質に被検血清を反応させる免疫学的検出法である.本法は,Harrisらにより開発された方法1)で,ラジオイムノアッセイ(RIA)法やエンザイムイムノアッセイ(EIA)法を用い高感度のAPAの定量を可能とした.以後,APAの検出方法として広く臨床の場で用いられ,本抗体に伴う臨床症状の解析は飛躍的に進歩した.2番目の方法は,LAを検出することである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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