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文献詳細

雑誌文献

検査と技術19巻7号

1991年06月発行

文献概要

わだい

組織因子

著者: 小林紀夫1

所属機関: 1群馬大学医学部第三内科

ページ範囲:P.336 - P.337

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はじめに
 血液凝固に関する知見の多くは,1964年に提唱された血液凝固のwaterfallあるいはcascade説に立脚したものである.この説では第X因子(F.X)の活性化に至る過程は,内因系と外因系に明確に区別され,前者は異物面との接触による第XII因子(F.XII)の活性化から開始され,後者は組織因子(TF)が血液に露出することにより血液凝固が開始する.しかし,最近TFと第VII因子(F.VII)(または活性化F.VII〔F.VIIa〕)がF.Xとともに,第IX因子(F.IX)をも活性化させることが指摘され1),生理的あるいは病的な血液凝固の開始機構におけるTFの役割が注目されるようになった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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