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文献詳細

雑誌文献

検査と技術19巻7号

1991年06月発行

文献概要

わだい

mixed lineage leukemia

著者: 戸川敦1

所属機関: 1国立病院医療センター内科

ページ範囲:P.355 - P.356

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■mixed leukemiaとは
 小児科領域でよくみられるundifferentiated leukemiaの中にmixed leukemiaが含まれている可能性はあるが,従来の血球の形態学的検査や細胞化学染色によっていわゆるmixed leukemia(hybrid leukemia)と診断できる症例はあまりない.最近mixed leukemiaが多く報告されるようになったのは,血球の種類や分化段階を同定できる多数のモノクローナル抗体による検討や,免疫グロブリンおよびT細胞抗原受容体遺伝子解析が容易に行われるようになったからであろう.表4に,これらの方法を用いたリンパ球,骨髄単球細胞の診断基準を示す.
 診断方法の緻密化に従って,mixedあるいはhybridleukemiaの内容も整理されてきた.同一細胞が同時に両形質を有するbiphenotype型と,各形質を有する2種の細胞が混在するbilineal型がこの中に含まれる.この分類に従えば,hybrid leukemiaという名は,その語感からするとbiphenotype型を指すことになるから,biphenotype型とbilineal型を合わせてhybridleukemiaというより,mixed lineage leukemiaと総称したほうがよいかもしれない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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