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文献詳細

雑誌文献

検査と技術19巻8号

1991年07月発行

文献概要

トピックス

酸化型グルタチオンと睡眠

著者: 井上昌次郎1 本多和樹1 菰田泰夫1

所属機関: 1東京医科歯科大学医用器材研究所

ページ範囲:P.651 - P.652

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 私たちは,1970年代の初期から一貫して,睡眠は脳内に出現するなんらかの生理活性物質によってコントロールされているとする,いわゆる睡眠液性調節説の立場から研究を続けてきた.つまり,「内因性睡眠物質」を単離し,構造解析し,同定し,生理機能を明らかにすることによって,睡眠の謎に迫ろうと考えたのである.
 そこで私たちは,長時間のあいだ眠らずにいたラットの脳幹から,睡眠物質を取り出すことにした.断眠によって睡眠欲求が増加するため,睡眠中枢の存在する脳幹内で,活性物質の濃度が高まると考えたからである.そのためまず,多数のラットを同時に断眠させる装置を考案した,これを用いて,24時間にわたって不眠状態においたラット約5,000頭の脳を準備し,脳幹抽出物を作製した1,2).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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