文献詳細
生体のメカニズム・8
文献概要
古典的経路や別経路により補体の活性化が起こると,C3やC4が異物に共有結合し,①異物処理細胞群の活動,②標的細胞膜やウイルス膜の破壊(MAC形成),③補体複合体やアナフィラトキシンによる炎症反応,④抗体産生の調整,などが誘引される.このときの中心的因子がC3であり,補体活性化の過程で生ずるその分解産物(図)が,各種補体レセプターとの結合性を獲得し,その結合を通じて上記の反応が起こる.誌面の都合で,補体活性化のメカニズムについては教科書程度の基礎知識のあることを前提として,解説を進めたい.
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