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文献詳細

雑誌文献

検査と技術2巻11号

1974年11月発行

文献概要

基礎から応用へ

生体の電気的特性

著者: 三上智久1

所属機関: 1北大応用電気研究所

ページ範囲:P.20 - P.23

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 動物,植物を問わず,生物が生命を維持し活動を続けていくのに,あらゆる場所での電子の挙動が重要な役割を演じている.このことから,分子レベルでの電子の移動や生体システムにおける電気的特性の解明は,現代生理学の重要な研究分野の一つともなっている.見方を変えると,生体の諸器官が働く場合には,随伴的に必ず電気的特性の変化が現れるので,電気信号を捕えるか電気的特性をみることによって,それらの器官の機能を判定する情報を得ることが十分可能になる.脳波,心電図,筋電図などによる診断学はすでに体系化されているが,将来は生体の電気的特性のより広範囲な検査によって,より高度な機能検査が日常化されることも期待できる.電気的特性とは,電位の変動や活動電位のみならず,電気インピーダンスの特性や静止電位のレベルなども含まれる.ここでは,生体の電気的特性についての基礎的な知識と,それらを応用した検査法などについてふれることにする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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