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技術講座 生理
臨床側からみたアーティファクト
著者: 江部充1
所属機関: 1虎の門病院臨床生理検査科
ページ範囲:P.59 - P.59
文献購入ページに移動たとえば,心電図についていえば時定数が小さくなればST節が斜めになり,心筋障害の判定としてのST低下が不明瞭になることがある.特に頻脈を伴ったり,基線が動揺するとなおさらのことその判定がしにくい.またT波の高さが低くなったり変形したりして体液電解質のアンバランスやジギタリスなどの薬物の効果とまちがえたりすることもありうる.10mm/mVの感度が正しく守られているか,感度の直線性が保たれているかどうかで,各棘波の振幅にたきな誤差を生ずることもあり,心肥大の判定で失敗することもある.記録紙の速度むらはPQ,QRS,QTなどの間隔の計測を誤らしめることがある.体動による着衣の静電気が間入性の期外収縮のごとく見えたりすることもありうる.
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