icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術2巻11号

1974年11月発行

文献概要

技術講座 血液

LE細胞試験

著者: 秋山淑子1

所属機関: 1東大病院中検

ページ範囲:P.62 - P.63

文献購入ページに移動
 試験管内に一定時間血液を孵置すると,胞体内に,赤紫色で核クロマチン構造のない,均一な物質を持った白血球を見ることがある.この細胞をLE細胞と呼び,LE細胞を証明しようとする検査をLE細胞試験という.
 LE細胞は生体内で見られることはほとんどないといわれ,全身性エリテマトーデス(SLE)患者の血液または骨髄から人工的に作られたもので,患者血清中のγ-グロブリン分画にあるLE因子がこわれた細胞の核に作用して核質を分解し,これと結合して核構造を失った均質なLE小体に変え,貪食能を持った白血球がこれを貪食してできた細胞と考えられている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?