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文献詳細

雑誌文献

検査と技術2巻12号

1974年12月発行

文献概要

基礎から応用へ

モリブデン酸,タングステン酸およびそれらのヘテロポリ酸による呈色反応

著者: 坂岸良克1

所属機関: 1埼玉医大・生化学

ページ範囲:P.28 - P.31

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 モリブデンとタングステンはともに周期律表の第Ⅳ族に属する重金属である.高速度鋼などの成分となるこれらの金属はもちろん生体成分ではない.
 しかし,これらの金属の化合物は多くの点で独特の性質を有しており,化学分析にもその特性がかなり利用されている.ことにこれらの酸塩はリン酸と容易に結合してリンモリブデン酸およびリンタングステン酸となり,糖,尿酸の還元力によってモリブデンブルーおよびタングステンブルーを生成することから血糖,尿酸などの比色定量に利用されてきた.また逆に未知のリン酸量をこの方法で定量することも行われている.血糖のSomogyi-Nelson法,尿酸のFolin法(またはBrown法),リン酸(無機リン)のFiske-SubbaRow法がそれである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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