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文献詳細

雑誌文献

検査と技術2巻3号

1974年03月発行

臨床検査技師のための 物理学

電気・3

著者: 三上智久1

所属機関: 1北大・応用電気研究所

ページ範囲:P.20 - P.23

文献概要

1.電気をためる
 2枚の金属板を向かい合わせに置き,それぞれを電池の+極と-極に接続すると,金属板のそれぞれには+と-の符号反対で等量の電荷が貯えられ,電池と等しい電圧となる.電池を取り除いても電荷はそのままとどまって電圧を保持している.2枚の金属板は電極と呼ばれ,これに保持された電荷量Qは電圧Eと比例し,
 Q=CE
と表わされる.比例定数Cはキャパシタンスと呼ばれ,相対している電極の面積Sと,電極板の間にある媒体の誘電率εに比例し,間隔dに反比例する.すなわち,
 C=K(εS/d)
 このように電圧と比例した電気量をためることのできるものをコンデンサーという.コンデンサーに電気をたくわえることを充電,放出することを放電という.
 電池もコンデンサーと同じように電気をたくわえているが,電池では化学エネルギーの形で保存しているため,電気量を使っても電圧はほぼ一定の値を保ち,電気量と電圧とにはコンデンサーのような比例関係は存在しない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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