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文献詳細

雑誌文献

検査と技術2巻4号

1974年04月発行

文献概要

技術講座 細菌

尿の培養検査・1

著者: 小栗豊子1

所属機関: 1順大病院中検

ページ範囲:P.66 - P.67

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 尿の培養検査は主として膀胱炎,腎盂腎炎,腎結核,尿道炎などの尿路感染症の場合に行われる.尿道には多種類の常在菌がおり,これらの混入は検査成績の解釈にしばしば混乱を招くので,無菌的に滅菌容器に採取されねばならない.通常男子の場合は中間尿,女子の場合はカテーテル尿が検査に供される.結核菌やリン菌のように検出菌がそのまま病気の診断に連なる場合は別として,尿路感染症の細菌学的診断には,尿中細菌数がその指標とされている.
 細菌は尿の中でも適当な温度下では増殖するので,材料採取から検査までの時間はできるだけ短縮する必要がある.ただちに検査できない場合は通常4℃の冷蔵庫に保存するが,この場合も長時間の保存は検査成績に影響するので避けねばならない.一方リン菌の検査の場合は低温では死滅を招くし,37℃保存ではリン菌以外の菌(尿道常在菌など)の増殖が起こるので,目的菌の検出が困難となる.かかる場合はただちに検査することが望ましい.尿からの病原菌の検査方法は図のような順序で行われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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