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文献詳細

雑誌文献

検査と技術2巻6号

1974年06月発行

文献概要

技術講座 一般

検体の取り扱い方・3—穿刺液

著者: 針生昌子1

所属機関: 1河北病院検査科

ページ範囲:P.70 - P.71

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 穿刺液は提出された場合,第一に分類されるのは,滲出液か濾出液かということであろうと思う.臨床でだいたいの見当もついていると思われるが,滲出液はフィブリンが析出するので,提出されたらただちに検査にかからねばならないし,また細胞診の場合は,あらかじめ病棟で穿刺液採取の時に,抗凝固剤を入れた試験管に採ってもらうほうがより安全である.そして検体受領後は,ただちに標本を作製することが望ましい.と同時に,沈渣の生の観察も忘れないようにしてほしい.
 私の病院で,技師が"どうも白血球にしてはちょっと大型でわかりにくい細胞があるので見てください"と言うので見ると,印環細胞様のものやら,空泡らしきものの多い細胞が出ているので,染色したり病理へ送って精検した結果,腫瘍細胞で,それもクラスIII〜IV度とのことであった.これで治療の方針が定まるわけで,技師としてはたいへんに喜ばしいできごとであった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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