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文献詳細

雑誌文献

検査と技術2巻7号

1974年07月発行

基礎から応用へ

デジタル計測

著者: 三上智久1

所属機関: 1北大応用電気研究所

ページ範囲:P.20 - P.23

文献概要

 数える,または数値で表すのは定量的に状態を認識するために必要なことである.臨床検査においても,その大半は答そのものまたは答を出す過程で必ず数値のお世話になっていると言える.臨床検査機器に付属のメーターを読むとか,記録紙上に画かせた波形の高さや幅を測定するとか,デジタル表示された数値を読むとかが,日常の検査で重要な過程のひとつとなっている.
 さて,最近の機器は指針のついたアナログメーターから,数値で表示されるデジタルメーターに移行しつつある.これは多くの場合,認知するのがアナログメーターよりはるかに容易になることに基づいている.アナログメーターは指針の示している位置を目盛りに従って推定しなければならない.まずメーターの図形を認知し,頭の中で数値に変換するという思考過程が必要で,精度高く読もうとするほど注意力や変換のための判断力と時間がより必要となり,頻回くり返すような場合には少なからぬ疲労を伴うようになる.だから多くの検体を処理しなければならない日常検査の場合には,数字の図形を認知するだけで済むデジタルメーターは,能率向上で威力を発揮することが期待できる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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