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文献詳細

雑誌文献

検査と技術2巻8号

1974年08月発行

技術講座 生化学

化学検査とH2O

著者: 北村元仕1

所属機関: 1虎の門病院生化学科

ページ範囲:P.60 - P.61

文献概要

1.蒸留水が検査をだめにする!?
 水道水には,殺菌用として塩素が10〜20ppm添加されている.水道水を蒸留すると塩素ガスははじめに留出するから,初留部分ではむしろ塩素濃度が高くなる.水溶液中で,塩素は次亜塩素酸と塩酸とに加水分解し,次の平衡を保っている.
 Cl2+H2O⇄HClO十HCl
 次亜塩素酸は周知のように強力な酸化剤である.だから殺菌用に使われるわけだが,同時に,酸化反応や還元反応を利用する化学検査を妨害する可能性も当然考慮されなければならないはずである.Carawayの論文1)によると,水道水に添加された塩素による化学検査の妨害は驚くほど大きい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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