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病気のはなし
筋肉の病気
著者: 木下真男1
所属機関: 1東邦大第4内科
ページ範囲:P.16 - P.19
文献購入ページに移動 人間の随意運動は,大脳の中の意志の中枢から運動細胞に命令が伝達され,そこから錐体路(上位運動ニューロン)を通って脊髄前角細胞に興奮が及び,さらに末梢神経を伝わって刺激が筋肉に到達して初めて起きるものです.この経路のどこに異常が起きても運動の障害が出現しますが,特に前角細胞や末梢神経(下位運動ニューロン)や筋肉そのものに病気が起きると,運動機能の異常に加えて筋肉の委縮が起きます.筋肉の委縮とは,筋肉の見かけ上の量が減ってくることで,これには筋肉を構成している1本1本の筋線維の太さが減ってそうなる場合と,その線維がこわれて数が減るための場合とがあり,このあたりの区別が筋肉の病気を正確に把握する第一歩となります.
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