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技術講座 細菌
嫌気性菌検査・1
著者: 小栗豊子1
所属機関: 1順大病院中検
ページ範囲:P.66 - P.67
文献購入ページに移動しかしながら嫌気性菌検査は好気性菌の検査に比べると,操作がやや複雑であり,また培養にも長時間を要するなど,めんどうな点が多い.そこで忙しい検査室ではたとえ嫌気性菌が検出される可能性のある材料でも,病原菌としての価値の乏しい材料については,嫌気性菌検査を行わないことを原則とする施設が多い.嫌気性菌を検査するか否かは多くの場合,その材料が常在菌の混人を避けて採取されたかどうかに基ついている.すなわち便,咽頭粘液,喀痰などは常在菌として嫌気性菌が多数検出されることから,実際に嫌気性菌を検出してみても,病原菌かどうかの意味づけは困難な場合が多い.
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