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文献詳細

雑誌文献

検査と技術2巻9号

1974年09月発行

文献概要

技術講座 一般

尿糖定量試験の精度と定性試験

著者: 真重文子1

所属機関: 1東大病院中検

ページ範囲:P.70 - P.71

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 正常人の尿中には,わずかながら各種の糖が排泄されている.表1のように,そのほとんどはブドウ糖であるが,そのほかにガラクトース,果糖,乳糖なども微量に排泄されている.
 血漿中の糖濃度が上昇し,腎の糸球体から濾過される糖の量が,尿細管で再吸収される量より多くなった時に尿糖が起こる.この限界値を糖の排泄閾値といい,一般に全血では140〜160mg/dl,血漿では170mg/dl前後と言われている.しかし糖排泄閾値は個体差,年齢差があり一定でない.このように糖排泄閾値が一定しないことや,水分の摂取量により尿の希釈ないし濃縮が起こることが,血糖定量に比べて尿糖定性,定量試験の臨床的意義をそこなっている.しかし検体が痛みもなく簡単に得られることと,試験紙などで瞬時に結果が判明することは大きな利点である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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