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骨軟化症の診断
著者: 町並陸生1 諸傑1
所属機関: 1東京大学医学部病理学教室
ページ範囲:P.18 - P.18
文献購入ページに移動 骨軟化症(osteomalacia)は石灰化不全をきたす代謝異常の結果,骨に生じる病変である.骨軟化症では,非脱灰骨標本を組織学的に調べると,類骨(osteoid)の量的増加が認められる.類骨は骨梁表面に存在する非石灰化部分で,ここに石灰が沈着すれば骨となる組織である.脱灰を行った骨組織では骨と類骨の区別がつかなくなるので,類骨の有無や量的増加を知るためには,非脱灰骨標本を作製し,組織学的に観察する必要がある.写真左上は,腎不全のため長期透析を受けた患者の脊椎骨の非脱灰標本のトルイジンブルー染色で,類骨は青,骨は白く見える.写真右上は,類骨の面積を画像解析装置で測定するために,類骨部分を緑色に置き換えたものである.写真左下は類骨部分を白,骨部分を青に置き換え,写真右下は,類骨を含めた骨梁全体を緑色に置き換えたものである.緑色の部分の面積を画像解析装置で測定すると,類骨は19,833×102μm2,骨梁全体は38,677×102μm2という結果になった.
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