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乳頭分泌液中CEAの測定
著者: 西口隆偉1 高塚雄一2
所属機関: 1国立大阪病院臨床検査科 2国立大阪病院外科
ページ範囲:P.834 - P.834
文献購入ページに移動1985年稲治らは,乳癌で産生されたCEAの大部分が血中ではなく,乳管内に放出されるという特性に着目し,乳癌の早期診断の可能性について検討を行った.そして,免疫組織学的検索により乳癌に特異性の高いモノクローナル抗体(CM010;持田製薬)の選定を行い,乳癌での乳頭分泌中CEA値を測定し,良性疾患と比較して高値をとることおよび分泌液中CEAが組織におけるCEA産生能をよく反映していることを見いだした.この発見を機に,簡易化を目的としたキット(MS-1002)の開発が進められ,1987年に乳頭分泌液中CEA研究会が発足され,その評価が行われた.結果は,乳頭異常分泌を伴ったTo乳癌(30例)における乳頭分泌液中CEA測定の感度は73%であり,同一症例に対するマンモグラフィー9%,乳管造影39%,細胞診29%に比較して高い検出率であった.
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