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無痛性心筋虚血(SMI)
著者: 藤原秀臣1
所属機関: 1土浦協同病院内科
ページ範囲:P.838 - P.839
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心筋虚血は,狭心症や心筋梗塞の最も基本的な病態であり,主に冠動脈狭窄により心筋の血流が障害された状態である.一般に心筋が虚血に陥ると胸痛(狭心痛)を自覚するが,心筋虚血の他覚的所見を呈しているにもかかわらず,狭心痛あるいはそれに準ずる症状をまったく伴わない状態がしばしば認められる.これが,近年,無症候性心筋虚血(silent myocardial ischemia;SMI)として注目されている病態である.この概念は必ずしも新しい概念ではないが,最近の目覚ましい診断技術の進歩により,心筋虚血そのものや心筋血流を間接的に証明することが可能となったため,SMIの存在や臨床的意義が脚光を浴びてきている.SMIは虚血性心疾患の治療や予後と密接な関連を有しているとされており,基礎および臨床各分野での研究が盛んである.
心筋虚血は,狭心症や心筋梗塞の最も基本的な病態であり,主に冠動脈狭窄により心筋の血流が障害された状態である.一般に心筋が虚血に陥ると胸痛(狭心痛)を自覚するが,心筋虚血の他覚的所見を呈しているにもかかわらず,狭心痛あるいはそれに準ずる症状をまったく伴わない状態がしばしば認められる.これが,近年,無症候性心筋虚血(silent myocardial ischemia;SMI)として注目されている病態である.この概念は必ずしも新しい概念ではないが,最近の目覚ましい診断技術の進歩により,心筋虚血そのものや心筋血流を間接的に証明することが可能となったため,SMIの存在や臨床的意義が脚光を浴びてきている.SMIは虚血性心疾患の治療や予後と密接な関連を有しているとされており,基礎および臨床各分野での研究が盛んである.
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