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スパゲッティ症候群
著者: 小川雄之亮1
所属機関: 1埼玉医科大学総合医療センター小児科
ページ範囲:P.935 - P.936
文献購入ページに移動 1979年,“The spaghetti syndrome.A new clinicalentity”という表題の論文がCesaranoとPiergeorgeによってCritical Care Medicine誌上に報告された1).この論文の主旨は,救命救急センターの重症患者の多数の動脈ラインや静脈ラインを,1本の人工呼吸器用蛇管でカバーしてひとまとめにする工夫を示したものであるが,患者に装着されているあまりにも多くのチューブやカテーテル,さらにはコードの類があたかもフォークですくったスパゲッティのように見えるところから,このような表題がつけられたのである.
以来チューブやカテーテル,コードの類が多数装着されてあたかも管のジャングルのような状態を「スパゲッティ症候群;spaghetti syndrome」と呼ぶようになった2).したがって本症候群は従来からの疾患概念とは異なったものである.この状態はできるだけ多くの生体情報を得たい重症患者を扱う施設,すなわち救命救急センターや集中治療施設(intensive care unit;ICU)でよくみられるが,最近特に,非侵襲的に生体情報を連続モニターすることが多くなってきた新生児集中治療施設(neonatal intensive care unit;NICU)で本症候群の頻度が高く,かつ重症化が進みつつあり注目されている.
以来チューブやカテーテル,コードの類が多数装着されてあたかも管のジャングルのような状態を「スパゲッティ症候群;spaghetti syndrome」と呼ぶようになった2).したがって本症候群は従来からの疾患概念とは異なったものである.この状態はできるだけ多くの生体情報を得たい重症患者を扱う施設,すなわち救命救急センターや集中治療施設(intensive care unit;ICU)でよくみられるが,最近特に,非侵襲的に生体情報を連続モニターすることが多くなってきた新生児集中治療施設(neonatal intensive care unit;NICU)で本症候群の頻度が高く,かつ重症化が進みつつあり注目されている.
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