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文献詳細

雑誌文献

検査と技術20巻13号

1992年12月発行

文献概要

けんさアラカルト

臨床化学の科学性

著者: 戸谷誠之1

所属機関: 1国立健康・栄養研究所母子健康・栄養部

ページ範囲:P.1074 - P.1074

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はじめに
 広辞苑によれば「科学」は「世界の一部を対象領域とする経験論的に論証できる系統的な合理的認識」とある.英語あるいはフランス語の“science”の語源はラテン語の“scire”から出ていて,物事を理解して「知る」の意味である.過日,このことについて文化功労者の長倉三郎東大名誉教授(総合研究大学院大学長)のご講演をうかがったが,先生によると日本語の「科学」は西 周の「百学連関」と福沢諭吉の「一学一科」からの「百科の学術」が語源だそうで,科学には1つの発明や発見から新たな発明や発見を生み,その結果がさらなる発見や発明を生む連鎖性があると解説された.
 一転して,身近な話になるが日本臨床化学会は1990年1月1日に新会則が発効し,新たな発展を目指し歩み始めた.昨年から本年にかけての学会,研究集会,支部例会などの機会をとらえ,この歩みかたについて,さまざまな討議が行われている.この機会に「臨床化学」の将来像を含めよく考えてみるのもよかろうと昨年(1991年)犬山で開催された同会の夏期セミナーで,冒頭のタイトルを掲げたナイトセミナーを企画担当させて頂いた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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