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文献詳細

雑誌文献

検査と技術20巻2号

1992年02月発行

検査法の基礎

補体の活性と制御

著者: 藤田禎三1

所属機関: 1福島県立医科大学生化学第二講座

ページ範囲:P.115 - P.120

文献概要

サマリー
 補体系は,抗原抗体反応に引き続き,あるいは,単独で,生体防御に働く約30種類の血清蛋白と膜蛋白からなる反応系であり,感染防御において抗体とともに主要な役割を果たしている.その生物活性は,①生体に侵入した細菌・ウイルスなどに結合した補体成分C4b,C3bは,補体レセプターを介した食細胞の貪食作用を増強すること(オプソニン効果),②補体活性化で生じた補体フラグメントC3a,C5aは,炎症のメディエーターの働きをすること,③補体後半成分のC5b-C9は膜障害複合体として,細胞障害活性を表すことなどを挙げることができる.補体系には,種々の制御因子が存在し,液相での無制限な活性化や消費を防ぎ,反応を異物表面に集約させるだけでなく,自己補体による自己細胞の障害を防御している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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