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文献詳細

雑誌文献

検査と技術20巻3号

1992年03月発行

文献概要

生体のメカニズム ホルモン・3

下垂体ホルモンの機能

著者: 佐々木憲夫1

所属機関: 1三井記念病院内分泌代謝科

ページ範囲:P.227 - P.231

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下垂体の構造
 下垂体は蝶形骨トルコ鞍の中に位置し,前後両葉より成っている.上部の頭蓋腔からは鞍隔膜により隔てられており,鞍隔膜の中を下垂体茎が貫通している.下垂体茎は視床下部神経核からの神経線維と下垂体門脈系その他の血管系を含む(図1).前葉は原始口腔床に由来し,腺様の構造を示すため腺性下垂体とも呼ばれる.後葉は視床下部から下垂体茎を形成して脳の一部が神経軸索の延長として突出したものと考えられ,神経下垂体とも呼ばれる.成人の下垂体の重量は0.5〜0.9gで全重量の70〜75%を前葉が占める.前葉は視床下部正中隆起に始まる下垂体門脈系により血液の供給を受け,視床下部ホルモンによる分泌調節が行われている.後葉は主として下下垂体動脈の分枝により血液の供給を受けている.また,下垂体から視床下部への血流も存在すると考えられ,下垂体ホルモンによっても視床下部の機能が調節されていると思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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