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マスターしよう検査技術
交差適合試験
著者: 渡部準之助1
所属機関: 1日本赤十字社中央血液センター
ページ範囲:P.331 - P.336
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交差適合試験は,使用する血液が輸血を受ける患者に対して安全であるか否かを確認する,最終で輸血直前のチェックである.この検査を行うには,①主試験:患者血清+供血者血球と,②副試験:供血者血漿+患者血球と2つの組み合わせで行うことが原則とされている.これが図1に示すごとく,交差(cross)していることから「交差適合試験:cross matching test」といわれている.
主試験は,患者側に不適合となる原因がないか否かを,また副試験は供血者側(輸血用血液)に不適合の原因がないか否かを知るために行われる.したがって,主試験が不適合反応を示した場合は,患者に対して精査を行わなければならない.一方,副試験が不適合を示せば輸血用血液の精査が必要となる.しかし,副試験の輸血用血液については,日赤血液センターで精査したうえ,輸血で副作用の原因となる血液は輸血用から除外していることと,近年は成分輸血が広く行われるようになっていることとで副試験を行う必要性が薄くなってきている.以下詳細については写真を中心に説明を加え,不足分は図示して説明を加えたい.
交差適合試験は,使用する血液が輸血を受ける患者に対して安全であるか否かを確認する,最終で輸血直前のチェックである.この検査を行うには,①主試験:患者血清+供血者血球と,②副試験:供血者血漿+患者血球と2つの組み合わせで行うことが原則とされている.これが図1に示すごとく,交差(cross)していることから「交差適合試験:cross matching test」といわれている.
主試験は,患者側に不適合となる原因がないか否かを,また副試験は供血者側(輸血用血液)に不適合の原因がないか否かを知るために行われる.したがって,主試験が不適合反応を示した場合は,患者に対して精査を行わなければならない.一方,副試験が不適合を示せば輸血用血液の精査が必要となる.しかし,副試験の輸血用血液については,日赤血液センターで精査したうえ,輸血で副作用の原因となる血液は輸血用から除外していることと,近年は成分輸血が広く行われるようになっていることとで副試験を行う必要性が薄くなってきている.以下詳細については写真を中心に説明を加え,不足分は図示して説明を加えたい.
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