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重合ヒト血清アルブミンレセプター
著者: 溝上雅史1 王珏1 姜葆芳1
所属機関: 1名古屋市立大学医学部第二内科
ページ範囲:P.352 - P.352
文献購入ページに移動すなわち,グルタールアルデヒドで重合したヒト血清アルブミン(重合ヒト血清アルブミン;poly-HSA)とHBVが結合することを示し,HBVには特有のレセプター(重合ヒト血清アルブミンレセプター;以下アルブミンレセプター)が存在するとした.そして,すでにpoly-HSAは肝細胞と結合することが知られていたので,その事実と合わせ,HBVのアルブミンレセプターがpoly-HSAと結合することにより,HBVがpoly-HSAを介して肝細胞に接着するのであろうと想定し(図),それまで不明であったHBVの向肝性をこの仮説で説明可能であるとした.同時にHBVの感染が成立するとされているヒトとチンパンジーの重合血清アルブミンはこのHBVのアルブミンレセプターと結合するのに対し,HBVが感染しない他の動物の重合血清アルブミンは結合しないことも示し,HBVの種特異性もこの仮説で説明可能であるとした.
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