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文献詳細

雑誌文献

検査と技術20巻4号

1992年04月発行

文献概要

トピックス

非定型骨肉腫

著者: 林香織1 今村哲夫1

所属機関: 1帝京大学医学部附属病院病理部

ページ範囲:P.355 - P.356

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 骨肉腫(osteosarcoma;OS)とは“腫瘍性の類骨・骨を形成する悪性間葉系腫瘍”で,多くのものは10歳代に膝周辺の長管骨(大腿骨遠位,脛骨近位)の骨幹端部に発生する.組織学的には,骨芽細胞型,軟骨芽細胞型,線維芽細胞型があり,いずれの方向に強い分化傾向を示すかによって分けられる.これが通常型骨肉腫(usual or conventional OS)と呼ばれるものであるが,骨肉腫の中には年齢,発生部位や病理組織像などが通常型と異なるものがあり,これを非定型骨肉腫と呼ぶ.これらは現在までのところ表のごとくに亜分類されている.その種類は多く各疾患の発生はまれであるが,それぞれ異なった臨床病理像,生物学的態度,予後を有しており,正確な診断と適切な治療が必要とされる.
 骨肉腫は骨のどこから発生するかによって骨表面性,骨内性,骨外性に分けられる.以下,これに沿って非定型OSの代表的なものおよび最近の話題について解説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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