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冠状動脈硬化症
著者: 諸傑1 町並陸生1
所属機関: 1東京大学医学部病理学教室
ページ範囲:P.429 - P.429
文献購入ページに移動 冠状動脈の硬化は粥状硬化と呼ばれる内膜肥厚を主体とする動脈硬化で,内膜に線維化や脂質の沈着を中心とする病変が起こり,動脈壁が硬化する状態である.粥状硬化によって冠状動脈内腔が詰まると,冠状動脈の血液の流れが停止し,心筋は虚血状態となり,心筋梗塞に陥り,心筋に壊死が生じる.心筋の壊死が広範囲であれば死亡の原因となる.
左上の図は高度の粥状硬化症による内膜肥厚のため著しい内腔の狭窄をきたした冠状動脈である.エラスチカ・ワンギーソン弾性線維染色でみると,黒色の内弾性板から内側は内膜で著しく厚くなっており,白く抜けた不整形の脂質の沈着もみられる.
左上の図は高度の粥状硬化症による内膜肥厚のため著しい内腔の狭窄をきたした冠状動脈である.エラスチカ・ワンギーソン弾性線維染色でみると,黒色の内弾性板から内側は内膜で著しく厚くなっており,白く抜けた不整形の脂質の沈着もみられる.
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