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各種コラゲンの血清中マーカーの特徴
著者: 中野博1 中林仁美1
所属機関: 1奈良県立医科大学病態検査学
ページ範囲:P.434 - P.434
文献購入ページに移動 コラゲンは結合組織の最大の構成成分である.体内の特定の臓器に線維化が起こると,体内のコラゲン代謝の変動が起こり,その動きは血中のコラゲン代謝産物の変動として把握できる可能性がある.コラゲンは現在までに13種類以上の異なる型が報告され,臓器によって増殖するコラゲンの型は決まっている.コラゲンの性質,代謝についての総説1),および平易な解説書2)が出版されているので参照されたい.
臓器線維症の臓器内の線維化の程度を診断することを目的にこれらのコラゲンの代謝産物の血中値を利用する試みが行われている.中でも肝臓は体内で最大の臓器であり,肝線維症,例えば慢性肝炎,肝硬変などの線維化と,これらのマーカーとの関連が最もよく研究されている.以下,現在,測定用キットが市販されているコラゲンマーカーについて,その臨床的意義を主として肝疾患を中心に述べる.
臓器線維症の臓器内の線維化の程度を診断することを目的にこれらのコラゲンの代謝産物の血中値を利用する試みが行われている.中でも肝臓は体内で最大の臓器であり,肝線維症,例えば慢性肝炎,肝硬変などの線維化と,これらのマーカーとの関連が最もよく研究されている.以下,現在,測定用キットが市販されているコラゲンマーカーについて,その臨床的意義を主として肝疾患を中心に述べる.
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