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文献詳細

雑誌文献

検査と技術20巻6号

1992年05月発行

文献概要

増刊号 尿検査法 I.総論 4.腎機能検査の意義

(4)遠位尿細管

著者: 鈴木誠1 百瀬光生1 川口良人1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学第2内科

ページ範囲:P.47 - P.49

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 遠位尿細管は,近位尿細管で再吸収された残りの尿の組成を修飾する.近位尿細管より負荷される溶質はCNa+K+CH2Oで与えられる.CNa+Kはヘンレ上行脚で(Na/K/2Cl輸送により)再吸収される溶質が主であることを考慮すると,CClとも書ける(図1).CH2Oは,水利尿時でNa排泄がないときには,遠位尿細管で再吸収されるNaの総量に一致すると考えられている.
 また,遠位尿細管では抗利尿ホルモン(ADH)に反応して水チャンネルが活性化する.そのため対向流(counter current)系で高浸透圧となった間質にH2Oが移動し尿は濃縮される.飲水制限をし内因性のADHを活性化させた結果がフィッシュバーグ(Fishberg)試験である.外因性にADH(ピトレッシン)を注射して,反応を調べることもできる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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