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文献詳細

雑誌文献

検査と技術20巻6号

1992年05月発行

文献概要

増刊号 尿検査法 II.各論 2.尿糖

(1)グルコース(ブドウ糖)

著者: 佐々木禎一1

所属機関: 1札幌医科大学附属病院検査部

ページ範囲:P.68 - P.69

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 古くから尿糖といわれてきたのは,多くは尿中主成分であるグルコース(Glc)のことを指している.日常臨床的には,健康人の尿中グルコースは陰性と表現することが多いが,血糖に由来した微量(0.001%,<30mg/24時間尿)が排泄されている.
 尿中グルコースは後述の多くの病態で増量し,糖尿(glycosuria)を呈する.血液中のグルコースは腎糸球体で濾過され,尿細管で再吸収されるが,閾値(160〜180mg/dl)を超えた高血糖となると腎で再吸収されず,糖尿病で代表されるようにグルコースの尿中排泄量が異常高値となる.血糖値が正常範囲内にあっても,腎機能が低下して閾値が下がり,その結果やはり糖尿となることがある(腎性糖尿病).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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