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文献詳細

雑誌文献

検査と技術20巻6号

1992年05月発行

文献概要

増刊号 尿検査法 II.各論 3.尿蛋白

(7)フィブリン分解産物(FDP)

著者: 髙宮脩1

所属機関: 1信州大学医療技術短期大学部

ページ範囲:P.88 - P.89

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はじめに
 FDP(fibrinogen/fibrin degradation product)は,フィブリノゲンまたは血液凝固によって生じたフィブリンが線維素溶解酵素-プラスミンによって溶解されて生じた分解産物の総称である.尿中へは腎局所の凝固・線溶亢進のみならず,さまざまな病態で出現する.
 尿中へのFDPの出現機序は,①DIC(disseminated intravascular coagulation;播種性血管内凝固)によって血中で異常に増加したFDPの尿中への排泄,②糸球体基底膜の蛋白質透過性亢進による血中へのフィブリノゲンおよびFDPの排泄,③糸球体局所で凝固によって生成されたフィブリンが溶解して生じたFDPの排泄,④尿路系の炎症や腫瘍により生じたフィブリンの溶解により生じたFDPの排泄などが考えられている1〜2)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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