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文献詳細

雑誌文献

検査と技術20巻6号

1992年05月発行

文献概要

増刊号 尿検査法 II.各論 4.非蛋白性窒素化合物

(4)クレアチン

著者: 大澤進1

所属機関: 1千葉大学医学部附属病院検査部

ページ範囲:P.98 - P.99

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 クレアチンは主に肝,腎でグリシン,アルギニン,メチオニンから合成される.このクレアチンは筋肉内に蓄えられ,ここでクレアチンキナーゼの作用によってATPからリン酸を受けてクレアチンリン酸となり,筋肉収縮のエネルギー源として利用される.クレアチンは1日当たり約2%が非酵素的にクレアチニンとして尿中に排泄されるが,クレアチンは尿細管で再吸収され,成人男子では尿中にはほとんど存在しない.しかし,未成年者や妊婦では少量のクレアチンが尿中に排泄される.
 尿のクレアチンは血清濃度が0.58mg/dl以上で尿中排泄がみられ,病的な増加は飢餓,熱疾患,進行性筋ジストロフィー症,甲状腺機能亢進症,糖尿病などで起こる.また,甲状腺機能低下,肝障害では排泄が低下する.尿クレアチン測定の診断価値は疾患特異性の点や新しい診断法の開発によって薄らいできたが,筋疾患では利用されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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