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文献詳細

雑誌文献

検査と技術20巻6号

1992年05月発行

文献概要

増刊号 尿検査法 II.各論 4.非蛋白性窒素化合物

(6)グアニジノ化合物

著者: 石崎允1

所属機関: 1永野病院腎センター

ページ範囲:P.102 - P.103

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 グアニジノ化合物に関しては,その測定機器のみならず測定法,特に酵素法的測定がわが国で世界に先駆けて開発され,非常に注目を浴びている.中でもメチルグアニジン(MG)とグアニジノ酢酸(GAA)が酵素法で測定できるようになり,大量の検体処理が可能となった.これらの腎疾患に対する臨床応用が大変期待されつつある.
 MGはuremic toxinsのひとつであるが,その産生機構が青柳らにより解明され,クレアチニン(Cr)を前駆体としてフェントン(Fenton)反応によるヒドロキシルラジカルや炎症細胞からの活性酸素により産生されることが判明した.したがって,MGの産生能を測定することにより,尿毒症の種々の病態が活性酸素によってもたらされていることが証明されつつある.今後慢性腎不全の治療において,尿中および血中のMG/Cr値は保存的治療や的確な透析導入の指標として,また長期透析患者の適切な維持管理の指標として応用可能であり,ルーチン検査としての導入が期待されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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