icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術20巻6号

1992年05月発行

文献概要

増刊号 尿検査法 II.各論 10.酵素

(4)その他の酵素

著者: 杉田収1

所属機関: 1新潟大学医学部附属病院検査部

ページ範囲:P.136 - P.137

文献購入ページに移動
はじめに
 ヒト尿酵素は30数種1)認められているが,日常的に測定される尿酵素は数項目からせいぜい10項目程度である.健常者の尿酵素は血清,腎組織,腎盂から膀胱までの上皮細胞,女性生殖器の分泌物などから供給される.尿酵素はその分子量が尿中活性に大きく影響する.分子量8万以下の酵素は,血清中の酵素の活性レベルをよく反映した尿中活性を示す.そして活性値も高く,尿を濃縮せずにそのまま測定できる場合が多い.一方,分子量が9万以上になると,低レベルの活性値になる.しかし腎病変が生ずると,その程度に応じて大分子量の尿酵素も出現してくる.
 ここではアラニンアミノペプチダーゼ(AAP,EC3.4.11.2,分子量約23万),アルカリホスファターゼ(ALP,EC 3.1.3.1,分子量7.5万〜16万),乳酸脱水素酵素(LDH,EC 1.1.1.27,分子量約14万)について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?