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増刊号 尿検査法 II.各論 19.ホルモンおよび関連物質 5)副腎髄質関連
(4)5-ヒドロキシインドール酢酸
著者: 重富秀一1
所属機関: 1福島県立医科大学第三内科
ページ範囲:P.226 - P.227
文献購入ページに移動はじめに
5-ヒドロキシインドール酢酸(5HIAA)は,胃・腸管のエンテロクロマフィン細胞,血小板,脳,松果体,神経組織(5HT作動神経細胞)などに含まれているセロトニンの代謝産物である(図).セロトニンは,体内で速やかに5HIAAに変換され,90%以上が尿中に排泄されるので,尿中5HIAAは生体のセロトニン分泌量をよく反映すると考えられる.日常の臨床では,セロトニン過剰分泌による顔面紅潮,下痢,浮腫など多彩な症状を有するカルチノイド腫瘍(消化管腫瘍)の診断のために尿中5HIAAの測定を行うことが多い.
5-ヒドロキシインドール酢酸(5HIAA)は,胃・腸管のエンテロクロマフィン細胞,血小板,脳,松果体,神経組織(5HT作動神経細胞)などに含まれているセロトニンの代謝産物である(図).セロトニンは,体内で速やかに5HIAAに変換され,90%以上が尿中に排泄されるので,尿中5HIAAは生体のセロトニン分泌量をよく反映すると考えられる.日常の臨床では,セロトニン過剰分泌による顔面紅潮,下痢,浮腫など多彩な症状を有するカルチノイド腫瘍(消化管腫瘍)の診断のために尿中5HIAAの測定を行うことが多い.
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