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文献詳細

雑誌文献

検査と技術20巻6号

1992年05月発行

文献概要

増刊号 尿検査法 II.各論 19.ホルモンおよび関連物質 7)胎盤機能関連

(1)絨毛性ゴナドトロピン

著者: 伊吹令人1

所属機関: 1群馬大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.234 - P.236

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はじめに
 ヒト絨毛性ゴナドトロピン(human chorionic gonadotropin;hCG)は胎盤から分泌される性腺刺激ホルモンである.hCGは分子量約38,000の糖蛋白で,αサブユニットとβサブユニットからなり,αサブユニットのアミノ酸配列は下垂体前葉から分泌されるLH,FSH,TSHのそれとよく類似している.それに対しβサブユニットのアミノ酸配列はFSH,TSHのそれとはかなり異なるが,LHのβサブユニットとはよく似ており,そのためhCGとLHとは生物学的にも免疫学的にも類似している.
 1960年に免疫学的測定法が,1965年には放射免疫学的測定法が開発されて測定法は飛躍的に進歩したが,構造的にも免疫学的にもよく類似したヒトLHとの交差反応の問題が発生した.しかし,モノクローナル抗体やサンドイッチ法の開発によってこの問題はほぼクリアーされたが,hCG免疫活性物質(hCG like substance)の問題は残されており,低単位hCG測定の問題はまだ完全に解決されたとはいえない.本稿では,主として低単位hCGの測定について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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