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文献詳細

雑誌文献

検査と技術20巻6号

1992年05月発行

文献概要

増刊号 尿検査法 II.各論 23.微生物検査 2)尿路感染症の検査法

(5)検出菌の臨床的評価法

著者: 広瀬崇興1

所属機関: 1札幌医科大学泌尿器科教室

ページ範囲:P.284 - P.289

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はじめに
 尿路感染症(主に腎盂腎炎と膀胱炎)を大きく分類すると,基礎疾患(尿流停滞,尿路異物結石など)を有しない単純性尿路感染症と,基礎疾患を有する複雑性尿路感染症がある.これらの尿路感染症は,いうまでもなく治療をした場合の反応性(難治性)の違いもあるが,そのほかに起炎菌分布や複数菌による感染頻度にも大きな違いがある.また,単純性尿路感染症はほとんど発熱や排尿痛などの自覚症状を有する急性感染症であるのに対し,複雑性尿路感染症では,自覚症状が軽微である慢性感染症と,それが増悪して症状が出現する急性増悪症がある.さらに感染部位としては上部尿路感染症と下部尿路感染症,その両者にまたがった感染症があるが,これらの起炎菌には違いはほとんどない.
 そこで本稿では,主に尿路感染症を単純性尿路感染症(I群),カテーテルを有しない複雑性尿路感染症(II群),カテーテルを有する複雑性尿路感染症(III群)の3つの病態群に分類して,それぞれの尿路感染症における起炎菌について臨床的に評価してみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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