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尿生化学検査の基準値
著者: 奥村次郎1
所属機関: 1金沢大学医学部附属病院検査部
ページ範囲:P.328 - P.330
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尿中生化学成分は,代謝産物の最終排泄あるいは血中過剰物質の排泄といった性格のために,血中濃度のように,一定の狭い範囲に厳しく調節されるというものではなく,食事・服薬や運動の影響も受けやすいし,腎機能も大きく関与する.ゆえに,その正常範囲を設定することは非常に困難であり,項目によっては無意味な場合もありうる.また,正常範囲を設定しても,血中濃度の場合に比してその診断的意義が低いことも多い.
しかし,一方において,尿は非侵襲的に,容易に,大量にそしていつでも材料を採取できるという大きな特徴があり,ある物質が体内で過剰生産されているのか,停滞しているのか,あるいは喪失しているのかを判定する指標として,尿中濃度測定に意義のある場合もあり,臨床検査の現場では比較的検査依頼が多いので,決しておろそかにできない検査である.
尿中生化学成分は,代謝産物の最終排泄あるいは血中過剰物質の排泄といった性格のために,血中濃度のように,一定の狭い範囲に厳しく調節されるというものではなく,食事・服薬や運動の影響も受けやすいし,腎機能も大きく関与する.ゆえに,その正常範囲を設定することは非常に困難であり,項目によっては無意味な場合もありうる.また,正常範囲を設定しても,血中濃度の場合に比してその診断的意義が低いことも多い.
しかし,一方において,尿は非侵襲的に,容易に,大量にそしていつでも材料を採取できるという大きな特徴があり,ある物質が体内で過剰生産されているのか,停滞しているのか,あるいは喪失しているのかを判定する指標として,尿中濃度測定に意義のある場合もあり,臨床検査の現場では比較的検査依頼が多いので,決しておろそかにできない検査である.
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