文献詳細
文献概要
検査法の基礎
固定液の種類と目的
著者: 斎藤まさ子1 福田利夫1
所属機関: 1群馬大学医学部第2病理学教室
ページ範囲:P.473 - P.478
文献購入ページに移動サマリー
病理組織標本の作製は固定から始まる.固定は組織や細胞の変性を防ぎ,生体内の状態にできる限り近い状態で組織や細胞の形態を保存するために行われる,このために固定液を用い,組織や細胞の主要構成成分である蛋白質を安定化させ,種々の酵素による蛋白質の分解作用を止めて蛋白質を不溶解性にする.固定の方法には多くの種類があり,固定後の染色の種類や観察する物質の種類に応じて適切な固定法を選択する必要がある.
今回は,主に通常の光顕標本の作製に用いられている固定の方法について紹介する.
病理組織標本の作製は固定から始まる.固定は組織や細胞の変性を防ぎ,生体内の状態にできる限り近い状態で組織や細胞の形態を保存するために行われる,このために固定液を用い,組織や細胞の主要構成成分である蛋白質を安定化させ,種々の酵素による蛋白質の分解作用を止めて蛋白質を不溶解性にする.固定の方法には多くの種類があり,固定後の染色の種類や観察する物質の種類に応じて適切な固定法を選択する必要がある.
今回は,主に通常の光顕標本の作製に用いられている固定の方法について紹介する.
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