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文献詳細

雑誌文献

検査と技術20巻7号

1992年06月発行

文献概要

技術講座 血液

エステラーゼ二重染色

著者: 長井一浩1 朝長万左男1

所属機関: 1長崎大学医学部附属原爆後障害医療研究施設内科治療部門

ページ範囲:P.493 - P.496

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サマリー
 血液細胞に広く存在するエステラーゼは,そのアイソザイムがそれぞれ異なる特徴的な分布を示す.したがって,適切な基質,至適pH,反応時間を設定した細胞化学染色を行い,酵素活性を証明することで血球のタイプを鑑別するのに有用な情報が得られる.特に単球系細胞に多く存在する非特異的エステラーゼと,好中球系細胞に多いクロロアセテートエステラーゼを同時に染色するエステラーゼ二重染色は,両系の細胞の割合を同一標本上で明らかにすることができる点で優れた方法である.主に急性骨髄性白血病や骨髄異形成症候群などの病型診断において重要となるこの方法の原理,実際,臨床応用について解説した.また本法が両酵素の二重陽性細胞を検出しうることなど,おのおのの単染色では得られない特色のあることも述べた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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