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生体のメカニズム ホルモン・6
副腎髄質
著者: 中井利昭1 山北宜由1 磯部和正1
所属機関: 1筑波大学臨床医学系臨床病理
ページ範囲:P.523 - P.526
文献購入ページに移動副腎髄質は,副腎の中心部を形成し,副腎全体のほぼ10%の重量を占める.発生学的に,外胚葉神経冠に由来し,中胚葉起源の副腎皮質とはその起源を異にする.副腎髄質細胞中には,クロム親和性顆粒が充満し,この顆粒は,カテコラミンの生合成,貯蔵,分泌に極めて重要である.なお,カテコラミンは,ベンゼン核に2つの水酸基のついたカテコール骨格とアミノ基に終わる側鎖から成り立っており,主に,アドレナリン(エピネフリン),ノルアドレナリン(ノルエピネフリン),ドーパミンを指す.なお,副腎髄質細胞には,カテコラミン以外に,顆粒内水溶性蛋白としてのクロモグラニンのほか,DBH(ドーパミン-β-水酸化酵素),ATP,数種のオピオイドペプチドなども多量に含有され,カテコラミンと一緒に分泌されていることが判明している.
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