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文献詳細

雑誌文献

検査と技術20巻7号

1992年06月発行

文献概要

検査データを考える

M蛋白

著者: 大谷英樹1 田中恒任1

所属機関: 1北里大学医学部臨床病理学

ページ範囲:P.527 - P.531

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はじめに
 M蛋白は単一クローン性免疫グロブリンとも呼ばれ,Mはmonoclonalの頭文字をとったものである.M蛋白の特徴は,単一の免疫グロブリンであるから電気泳動上幅狭い染色バンドあるいは尖鋭なピークを呈し,また免疫電気泳動では正常の免疫グロブリンにはみられない異常の沈降線(M-bow)として認められる.
 日常の電気泳動でM蛋白が疑われた場合,免疫電気泳動法を用いてM蛋白の種類,免疫グロブリンのH鎖のクラスならびにL鎖の型を決定することが大切である.M蛋白が同定された場合には,そのM蛋白が骨髄腫とか原発性マクログロブリン血症などの悪性腫瘍細胞から産生された悪性M蛋白血症なのか,良性(本態性)M蛋白血症なのかを鑑別しなければならない(表1).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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