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文献詳細

雑誌文献

検査と技術20巻7号

1992年06月発行

検査ファイル

インターロイキン8

著者: 向田直史1

所属機関: 1金沢大学がん研究所薬理部

ページ範囲:P.537 - P.537

文献概要

 インターロイキン8(IL-8)は,当初リポ多糖類(lipopolysaccharide)刺激ヒト単球培養上清から,好中球走化活性を指標として精製されたため1),単球由来好中球走化因子(MDNCF)あるいは好中球走化活性化因子-1(NAP-1)などと命名されていた.しかし,その後,表に示すような多彩な活性を有するうえに,単球以外に線維芽細胞・血管内皮細胞・肝癌細胞などの多彩な種類の細胞が産生することが判明し,現在ではIL-8の名称が一般的になりつつある2)
 IL-8は99個のアミノ酸からなる前駆体蛋白として細胞内で翻訳後,シグナルペプチド部分が除去され,成熟型蛋白が細胞外へ分泌される.IL-8は糖鎖を含まないが,4個のシスチン残基を含み,このシスチンの間で生じる2組のS-S結合が,生物活性を発揮するうえで重要な立体構造を形づくっている3)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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