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血中ヒアルロン酸測定法
著者: 近藤孝司1 秩父賢司1
所属機関: 1中外製薬(株)診断科学研究所
ページ範囲:P.538 - P.538
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ヒアルロン酸(HA)はN-アセチルグルコサミンとD-グルクロン酸が交互に直鎖状に結合した高分子多糖体で,生体中では臍体,硝子体,関節液,軟骨などに多く存在する.近年,慢性関節リウマチ,肝硬変などの疾患において,血中HA濃度が上昇することが報告され,血中HA測定の臨床的意義が明らかにされつつある1〜6).血中HAが上昇する主な原因についてはRAでは滑膜での産生亢進,肝硬変では肝臓がHAの主な代謝臓器であることから肝臓中での血中HAの分解能の低下などによることが考えられている.今回,HA結合性蛋白(HABP)を固相(ビーズ)および標識体に用いた非放射性で簡易かつ再現性のよい血中HA測定法が開発された7)ので,その概略を述べる.
ヒアルロン酸(HA)はN-アセチルグルコサミンとD-グルクロン酸が交互に直鎖状に結合した高分子多糖体で,生体中では臍体,硝子体,関節液,軟骨などに多く存在する.近年,慢性関節リウマチ,肝硬変などの疾患において,血中HA濃度が上昇することが報告され,血中HA測定の臨床的意義が明らかにされつつある1〜6).血中HAが上昇する主な原因についてはRAでは滑膜での産生亢進,肝硬変では肝臓がHAの主な代謝臓器であることから肝臓中での血中HAの分解能の低下などによることが考えられている.今回,HA結合性蛋白(HABP)を固相(ビーズ)および標識体に用いた非放射性で簡易かつ再現性のよい血中HA測定法が開発された7)ので,その概略を述べる.
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