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文献詳細

雑誌文献

検査と技術20巻7号

1992年06月発行

文献概要

トピックス

劇症肝炎のパラメーター

著者: 森藤隆夫1

所属機関: 1福島県厚生連塙厚生病院

ページ範囲:P.541 - P.543

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■急性肝炎と劇症肝炎
 急性肝炎とは,肝炎ウイルス,薬剤などが原因となって肝細胞が破壊される疾患である.症状として全身倦怠感,悪心,食欲不振,心窩部痛,黄疸などがみられ,肝機能検査でGOT,GPT値が異常に高値となる.診断は,血清学的にウイルスマーカー(IgM型HA抗体,IgM型HBc抗体,HCV抗体)を測定したり,薬剤アレルギーを薬疹,好酸球増発などで証明することである.
 劇症肝炎は,上記急性肝炎の一亜型であり,急性肝炎の0.5〜1.0%が移行すると推定されている.急性肝炎では死亡しないが,劇症肝炎では70〜80%が死亡する.本症は病態が解明されていないこと,死亡率が高いこと,診断治療に専門知識が要求されることから,厚生省の難病特定疾患に指定されている.ちなみに消化器病の特定疾患として,潰瘍性大腸炎とクローン病,原発性胆汁性肝硬変症,重症急性膵炎がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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