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レーザー冠動脈形成術
著者: 中島均1 伊吹山千晴2
所属機関: 1東京医科大学八王子医療センター循環器内科 2東京医科大学第二内科
ページ範囲:P.543 - P.545
文献購入ページに移動狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患の多くは冠動脈の粥状硬化に基づき発症する.現在,それら冠動脈硬化巣に対して経皮経管的に挿入したバルーンを用いて拡張を図る経皮経管的冠動脈形成術(percutaneous transluminal coronary angioplasty;PTCA)が広く臨床応用されている.しかし,バルーンによる血管形成術は,①冠動脈が完全閉塞している場合に成功率が低い,②拡張後にきたす再狭窄が約30%の割合で生じるなどの問題が未解決である.そこで近年著しい発展を遂げたレーザーを用いて,冠動脈硬化巣の血行再建を図る経皮経管的レーザー冠動脈形成術(percutaneous transluminal laser coronary angioplasty;PTLCA)が広く検討されるようになった.今日までさまざまなレーザーシステムが臨床で試みられているが,いまだその標準的方式は確立されておらず,世界各国で開発が競われている.その中で最も期待されているエキシマレーザー(excimer laser)を中心にPTLCAの概略を解説する.
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