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文献詳細

雑誌文献

検査と技術20巻8号

1992年07月発行

文献概要

検査データを考える

エリスロポエチン値

著者: 平嶋邦猛1 別所正美1

所属機関: 1埼玉医科大学第一内科

ページ範囲:P.597 - P.602

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エリスロポエチンとは
 赤血球産生が血中の酸素濃度による骨髄の直接反応でなく,体液性物質により支配されているとの考えが,CarnotとDeflandreにより1906年,貧血家兎の血清を正常家兎に注射したとき,赤血球数が増加する実験成績から導き出された.彼らは,この未知の物質をhemopoietineと名づけている.しかし,この実験には再現性がないため研究に進歩が見られなかった.
 1950年代になると,1950年,Reissmannのラットのparabiosisの実験,1953年,Erslevの貧血家兎血漿大量連続注射による網赤血球数の著増実験,1954年,Stohlmanの動脈管開存症での骨髄観察成績の3大実験報告があり,赤血球産生調節物質の存在は疑いを入れない事実となった.しかし,純化したエリスロポエチンを得るには多年の研究が必要であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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