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文献詳細

雑誌文献

検査と技術20巻8号

1992年07月発行

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トピックス

輸血と肝癌

著者: 山口一成1

所属機関: 1熊本大学医学部附属病院輸血部

ページ範囲:P.613 - P.614

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 わが国において近年,非A非B型肝炎ウイルスによる肝細胞癌(肝癌)が増加していることが指摘されている.このことは肝癌の発生母地である非A非B型慢性肝炎,肝硬変の増加をも意味している.一方,B型肝炎ウイルス(HBs抗原)陽性の肝癌患者数は定常的であり,最近の肝癌患者の急増は非A非B型肝炎ウイルスによるものと推定されている.
 わが国では肝硬変・肝癌の患者数は以前より西高東低といわれており,B型肝炎ウイルス(HBV)の分布と一致することからHBVがその原因とされていた.しかし最近のC型肝炎ウイルス(HCV)の研究から,HCVの分布もまた肝硬変,肝癌の分布の偏りを説明することができる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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